博物館標本から深海生物キヌガサモヅルの新種を発見する

$198
Pledged
5%
Funded
$4,450
Goal
24
Days Left
  • $198
    pledged
  • 5%
    funded
  • 24
    days left

About This Project

パリの国立自然史博物館とスウェーデンの自然史博物館には、深海生物である「キヌガサモヅル(Asteronyx loveni)のコレクションが、手付かずのまま保管されています。

これらの博物館コレクションに、新種を発見します。そのためにヨーロッパの博物館を訪問し、そこに所蔵されている、世界中から集められた標本を調査し、DNA解析用のサンプルを集めます。それらのDNA配列の一部(COI配列)を解析し、未記載種の数を特定します。

これらの新種の報告によって深海生態系における未知の生物多様性が明らかになれば、謎の多い深海生物資源の活用や、コバルトクラストなどの海底資源開発を行う際の生態系の評価に役立ちます。

また、博物館標本から多数の新種を見出すことで、その科学的な価値の再評価を行います。

Ask the Scientists

Join The Discussion

What is the context of this research?

本研究では、ヒトデに比較的近い、深海生物である「キヌガサモヅル(Asteronyx loveni)」に着目します。キヌガサモヅルは、世界的な分布を持つ「コスモポリタン」であると考えられていました。

私の2018年の日本のサンプルに基づくDNA解析の結果、キヌガサモヅルと思われていたものの中に、少なくとも二新種が含まれていることが明らかとなりました。日本という限られた海域から新種が発見されたという事実は、世界中の海域には、さらに数十種の新種が存在している事を意味します。

パリの国立自然史博物館とスウェーデンの自然史博物館には、南太平洋、南極海、大西洋、北海から採集された多量のキヌガサモヅルの標本が所蔵されています。

そこで本研究では、世界中から集められたこれらの博物館の標本のDNAを抽出し、系統的な解析を行う事で、どれだけの新種が含まれるかどうかを調査したいと思っています。

What is the significance of this project?

近年、クモヒトデ類を含む様々な海産無脊椎動物において、「コスモポリタン」と思われていた種の中から、DNA解析によって未記載種が発見される例が増えています。一方で、特に深海性の種においては、このようなDNA解析の例はいまだに多くありません。また、このようにして見つけられた未記載種の多くにあ分類学的な命名がなされていないままえす。このような状況では、潜在的な種の数は明らかにできても、それらを認識し、利用することはできません。

本研究の目的は、世界規模で集められた標本に基づいてキヌガサモヅルのDNA解析を行うだけであありません。海外の博物館で直接標本を観察し、形態的な違いも見出すことでそれらを分類学的に命名し、新種として科学誌に発表します。

深海という過酷な環境では未知の生物進化が起きていると考えられますが、アクセスが難しいため、その基礎的な生物研究すら進められていません。そのため、本研究のような基礎的な分類学の進展は、深海における生物進化の解明の第一歩になり得、それはひいては、生命がどのように進化してきたか、という大問題の解明に重要な知見を影響すると期待できます。

What are the goals of the project?

私の目標は、パリとスウェーデンの博物館に所蔵されているキヌガサモヅルの標本の中に、どれだけの新種が含まれているかを明らかにする事です。この目標の達成のため、以下のような三つの段階で研究を進めます。

1)まず、私自身がヨーロッパの博物館を訪問し、DNA解析のための標本を収集します。研究対象地域(インド洋、アフリカ周辺、大西洋、北海、南極海)から各20サンプル(合計100サンプル)の収集を目指します。形態的な区別も行うため、これらの標本の形態も、現地で詳細に観察します。

2)次に、ご支援いただいた研究費を用いて、収集した100サンプルのCOI遺伝子領域のDNA解析を行うための試薬キットを購入します。この解析によって、潜在的な新種を明らかにします。

3)最後に、DNAの違いと形態の違いに基づき、新種を記載します。

Budget

Please wait...

<p>既にCOI領域が、キヌガサモヅルの種の境界線の特定に有効な遺伝子領域であることは確認済みです。私の研究分野において、近年この種の分類学的な論文を発表している専門家は数人しかおらず、世界の所蔵標本の多くはキヌガサモヅルと「暫定的に」鑑定されています。従って、DNA解析用の標本の収集のためには、私自身が博物館に訪れその場での鑑定を行う必要があります。その後、持ち帰った標本を用いてDNA実験と系統解析を行います。そこで、本研究では以下のような二種類の費用が必要となります。</p> <p>1)DNA抽出、PCR (特定DNA配列の増幅)、DNA配列の解析、のための実験試薬代</p> <p>2)パリの国立自然史博物館とストックホルムのスウェーデン自然史博物館への旅費・滞在費。これらの博物館には、南太平洋域、大西洋域、南極域、北海から集められた標本が所蔵されています。私はこれらの博物館のMarc Eleaume博士とSabine Stöhr博士の協力を仰ぎ、研究を進めます。</p>

Endorsed by

Dr. Okanishi is one of the few researchers focusing on brittle stars. Here, he is proposing this novel project that should give a new insight into the taxonomy of deep-sea animals.

Flag iconProject Timeline

本研究の遂行のためには1-1.5年を要します。この期間で、博物館への訪問と、収集したサンプルからのDNA抽出、解析を完遂します。キヌガサモヅルが所属するクモヒトデ類の分類は、顕微鏡でしか確認できない細かい形態によって分類がなされるため、その正確な分類のためには、現地で専門家が直接検鏡して形態データをとる必要があります。

実験後、系統解析の時間が必要です。解析の結果と、博物館でできるだけ詳細に得た形態観察データを比較し、系統的なまとまりと、それを反映する形態を特定します。その結果から最終的に、十数種と予想されるキヌガサモヅルの新種を、科学誌に報告します。

Aug 26, 2019

Project Launched

Oct 15, 2019

Finalize schedule to visit the Muséum national d'Histoire naturelle in Paris and the Swedish Museum of Natural History in Stockholm

Jan 15, 2020

Visit European museums and collect samples from specimens

Mar 01, 2020

Extract and sequence the DNA from collected samples

Sep 01, 2020

Complete analysis of DNA sequence data

Meet the Team

Masanori Okanishi
Masanori Okanishi
Research assistant professor

Affiliates

Misaki Marine Biological Station of the University of Tokyo
View Profile

Masanori Okanishi

I'm a research assistant professor at Misaki Marine Biological Station of the University of Tokyo. My subjects are taxonomy and phylogeny of marine invertebrate animals, especially focusing on brittle stars (Echinodermata). From 2007, I am fascinated by basket stars which is plant-like brittle star and my description of new species reaching to more than 10. I challenged crowd funding in 2014 and promoted DNA taxonomy of a basket star related species, Asteronyx loveni in Japan. As a result, I found a new species but existence of more potential new species have also been indicated in the abroad oceans.

Additional Information

全ての支援者の方に、定期的な研究報告をお送りします。20ドルを超える支援者の方には、「特別モヅル感謝状」を贈呈いたします。200ドルを超える支援者には、論文の謝辞にお名前を掲載します。


Project Backers

  • 9Backers
  • 5%Funded
  • $198Total Donations
  • $22.00Average Donation
Please wait...

See Your Scientific Impact

You can help a unique discovery by joining 9 other backers.
Fund This Project
Project journal